1. 文房具ラボ
  2. 【コレ注目!】異色のメタルペンシル「メタシル」、芯まで金属なのに書いて消せるその理由とは?

【コレ注目!】異色のメタルペンシル「メタシル」、芯まで金属なのに書いて消せるその理由とは?

PR
文具のとびら編集部

サンスター文具は、芯まで金属できた鉛筆「metacil(メタシル)」を2022年6月下旬に発売する。価格は税込990円。「金属製なのに普通の鉛筆のように書ける」ことが文具ファンの心をつかみ、すでにSNSを中心に大きな反響があるそうで、発売前から大きな期待が寄せられている、今最も注目を集めている文具なのだ。

「メタシル」の開発を担当したのは、同社クリエイティブ本部イノベーション部の大杉祐太さん。「筆記具が大好き」という文具ファンでもある大杉さんは、「いつかはメタルペンシルを商品化したい」と思っていたそうだ。そんな念願がかない今回の商品化が実現したわけだが、異色の筆記具「メタシル」の開発秘話を大杉さんに大いに語ってもらった。

7.jpg「メタシル」を開発した大杉祐太さん

黒鉛を含んだ特殊合金の芯を採用し、メタルペンシルの問題点を解消!

金属でできた鉛筆・メタルペンシルは、それこそレオナルド・ダヴィンチが活躍したルネサンス期の頃から存在していたようで、かなり長い歴史を持つアイテムなのだ。もちろん、大杉さんも「メタルペンシルの存在は知っていました」と話すが、“色が薄い・消しゴムで消せない・それでいて高価”といったマイナスのイメージがあったので、商品化は難しかったのだという。

「メタシル」は、芯が黒鉛を含んだ特殊合金で作られており、筆記時に黒鉛と合金の粒子が摩擦によって紙に付着することで筆跡となる。「黒鉛を合金にできる技術が可能になったので、これまでのメタルペンシルでの問題点をクリアして、今回の商品化が実現しました」と大杉さん。


0.jpg筆跡の濃さはおよそ2H鉛筆相当の濃さになるそうだが、「紙の種類によって濃さが変わります」とのこと。例えば、ツルツルした光沢紙に書くと、2Hよりも筆跡が濃いように見えることがある。

芯の摩耗が非常に少ないので、削る手間なく長時間書き続けられるのが特徴。普通の鉛筆のように黒鉛の粉が出ないので、手を汚す心配もない。そして、筆記に集中できるので、速書きにも適している。なるべく同じ面だけで書かず、芯の先端を均等に使うことで芯の尖りをキープできるそうだ。

2.jpg

大杉さんによると、黒鉛と合金の配合量によって芯の濃さと筆記距離が変わるとのこと。「筆記距離を取るか色の濃さを取るかで苦労しましたが、決して薄くなくそれでいて16kmという長距離が書けるものに仕上げました」という。もちろん、通常の鉛筆と同様に、筆跡は一般的な消しゴムで消すことができる。

4.jpg

また、先述のように黒鉛の粉が出ないことに加え、水や水性マーカーなどで筆跡がにじまないので、水彩画やイラストの下書きにも適している。

5.jpg

「大人でも欲しくなる鉛筆」をコンセプトにプレミアム感漂うデザインを採用

金属製なので重いのではと思っていたが、実際に手に持ってみると、ずしりとした重量感は感じられないので、長時間筆記しても手が疲れるということはなさそうだ。だからといって軽過ぎることはなく、適度な重さがある。この適度な重量感に加え、マットな質感にすることで高級感を演出している。

大杉さんによると、「大人でも欲しくなる鉛筆」をコンセプトに開発したそうで、鉛筆のヘビーユーザーである学生に限らず、社会人にも訴求していきたいという。「大人へも訴求する狙いもあり、マットな質感と14gという絶妙な重さを持たせることで、高級感を演出することにこだわりました」。

また、「進化系筆記具」という雰囲気を出したかったそうで、軸のかたちにもこだわった。「軸の形状もパッと見、横から見ると普通の鉛筆ですが、握ってみると八角軸になっており、一味違った仕様になっています」と大杉さん。従来の鉛筆でよく見られる六角軸よりも角度がゆるくなるので、ずっと握っていても痛くなりにくいのだという。
8.jpg

筆記具の進化を感じてほしい!

「“最近の筆記具はここまで進化していて面白い!”ということを伝える意味でも、あえて学生だけではなく、一度は鉛筆から離れてしまった大人の方々にもぜひ手に取って、筆記具の進化を感じていただければ嬉しいです」と大杉さん。

その一方で、学生をはじめ多くの人に手に取ってもらえるような価格設定にしているのもポイント。1本税込990円という価格は、普通の鉛筆の価格を考えると高額だが、メタルペンシルとしてはかなりお手頃な価格なのだという。「中には、1万円を超える価格のものもあり、メタルペンシルは高額なものが多いですが、手に取りやすい価格になるように、何とか1,000円以内に収まるように頑張りました」という。

従来の筆記具とは一線を画した書き味とデザインで、今までにない筆記体験ができるはず。ぜひ、多くの人に“筆記具の進化”を感じてほしい。

6.jpg本体色はブラック、ホワイト、ネイビー、ベージュ、レッド、ブルーの6色

【文具のとびら】が気に入ったらいいね!しよう